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平日 10:00 - 16:00
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作品Art

大切で大好きな「私の教室」


作品説明

病気のために小4の冬から500日以上、学校を離れました。復学の際に「病弱・身体虚弱」の特別支援学級設置を教育委員会に要請しましたが、断られました。それでも、保護者が粘り強く交渉した結果、紆余曲折、やっとのことで元々通っていた小学校に特別支援学級ができ、6年生の10か月間を過ごしました。 
急遽、担任をしてくれたのは、特別支援学校を退職して学校を離れていた大ベテランの先生です。20代の若い支援員さんも加わり、子どもと3人で豊かな時間を過ごすことができました。 帽子をかぶっている小さなどんぐりが患児自身です。リハビリとしてボール投げをして、支援員さんが受け止めています。後ろの机で連絡帳を書いているのが担任の先生です。クルミの実を選んだのは、大きな心と頼りがいのある強さを表したかったから。ちょこんと置いてある椅子は、患児のために用意された、肘置き付の児童用椅子です。毎日、温かい心で子どもに向き合ってくださったことが、作品から伝わってきます。
子どもの、大切で大好きな教室です。(保護者)

作者について

作者名:AMsmile
制作時の年齢:11歳
病名: 髄芽腫 
罹患年齢:9歳
コメント:

病気の子どもへの教育界の理解のなさに、唖然とし、強く憤った日々を過ごしています。憲法26条すら理解できない人達が教育
委員会や学校で「先生」をしている現実。子どもの特別支援学級ができるまでに、子どもの人権は何度も蔑ろにされました。
様々な小児がんがあり、様々な闘病があり、現在の姿がある。その子に応じた教育が必要だから病弱・身体虚弱特別支援学級が
あるわけです。ですが、それを設置するために、保護者が、教育委員会や学校と闘わなくてはならない現実。
小児がんの子が当たり前に教育を受ける権利を行使できるように、多くの方々に、小児がんの子の思いを作品から知っていただきたいと思いました。子どもは、見た目にも「病気の子」と分かる状況ですが、本人は自分のことが嫌いではありません。10か月間を過ごした「教室」での経験が、子どもの心と人生を支えてくれています。教育の意味を強く感じた10か月でした。 
小児がんの子どもたちに、当たり前に教育が寄り添ってくれることを願っています。事情があって子どもには病気の告知をしていません。(保護者)

病名リンク先:国立がん研究センターがん情報サービス